中割りを理解して良い手が見えてくると,自分にとっても相手にとっても良い手が現れることが分かるようになります。
両者にとって良い手がある場合は,先に打った方が有利になります。
このような両者にとって先に打ちたいマスは「天王山」とも呼ばれます。
天正10年(1582年)6月に織田信長を討った明智光秀とその仇討ちを果たそうとする羽柴秀吉が戦った山崎の戦いでは、この山を制した方が天下を取ることになるとして「天下分け目の天王山」という言葉で表現され、現在でもスポーツや政治などの重大な試合や局面の比喩にその名を残す。
wikipediaより引用
「天王山」が現れたときは先に打つようにしましょう。
天王山に先に打つ練習
それでは,早速「天王山」に打つ練習をしていきましょう。
「天王山」を見つけて先に打って下さい。
ここかなと思ったら「>>」をタップ(クリック)して答え合わせをして下さい。
また,「練習問題○○の解説」をタップ(クリック)すると簡単な解説を見ることができます。
練習問題1
黒番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題1のヒント
白番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
種石を消す手も考えられるかもしれませんが,今回はそのマスに先に打つ練習です。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題1の解説
白にとってd3は良い中割りになる手です。
他の手としては,種石を消すd7も1つの良い手となります。
練習問題2
白番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題2のヒント
黒番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
「天王山」には先に打ちましょう。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題2の解説
g6は黒にとっても良い中割りになる手です。
自分が打つことだけを考えて,良い中割りのf3に打つと,次のように打たれて不利な形勢になります。
この状態で黒が有利だなと思えるのは,もう少し先かもしれません。
練習問題3
白番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題3のヒント
黒番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
「天王山」には先に打ちましょう。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題3の解説
d6は黒にとっても良い中割りになる手です。
自分が打つことだけを考えて,良い中割りのd3に打つと,次のように打たれて不利な形勢になります。
練習問題4
黒番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題4のヒント
白番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
「天王山」には先に打ちましょう。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題4の解説
g6は白にとっても良い手です。
このあとの流れは,次のようになることが考えられます。
相手にとって良い手が2か所ある場合は,種石を消すことで両方の手を消すことや,
自分にとって良い手となる方に先に打って相手に打たせないようにすることが重要です。
黒がc7に打った後,白の打ち方としてはg6かf8が多いと思います。
どちらにしても白が有利な展開です。
基本は中割りを意識しましょう。無理やり打って外側の石を大量に返すのはダメです。
練習問題5
白番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題5のヒント
黒番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
「天王山」には先に打ちましょう。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題6
黒番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題6のヒント
白番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
「天王山」には先に打ちましょう。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題6の解説
f3は白にとっても良い手です。
このあと白がc4と打ったとすると次のようになります。
f3とc4の打つ順番が変わると次のようになります。
ほぼ互角ですが,黒がc4に打つ方が黒がやや不利になります。
練習問題7
黒番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題7のヒント
白番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
「天王山」には先に打ちましょう。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題7の解説
g4は白にとっても良い手です。
したがって,黒が先に打ってしまいましょう。
このあと,白はf3には打ちにくくなってます。実際に白がf3に打つと次のようになります。
練習問題8
白番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題8のヒント
黒番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
「天王山」には先に打ちましょう。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題8の解説
c4は黒にとっても良い手なので先に打ちましょう。
あまり打たれないと思いますが,種石であるf7を消すなら,次のような打ち方もあります。
練習問題9
白番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題9のヒント
黒番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
「天王山」には先に打ちましょう。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題9の解説
e7は黒にとっても良い手なので先に打ちましょう。
黒が打ちたいマスがg6だと勘違いをして,白がg6に打つと黒にとってe7がかなり良い手となります。
練習問題10
黒番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
練習問題10のヒント
白番ならどこに打ちたいかを考えましょう。
「天王山」には先に打ちましょう。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題10の解説
b5は白にとっても良い手です。
両者にとって良い手となるマスには先に打ちましょう。
まとめ
中割りを理解して相手の立場で考えることで,自分が打ちたいマスだけでなく,相手が打ちたいマスも見えてきます。
両者にとって良い手となるマス「天王山」が現れた場合は,先に打つようにしましょう。
ただし,種石を消すことで相手に打たせない手が有効となる場合もあるので,状況に応じて打ち分ける力が必要になってきます。