オセロでは,相手の打てるマスを増やさないように中割りを意識して打つことが重要です。
これは何回も言ってきたことで,練習問題を考えることで少しずつ身に付いてきたと思います。
今までは自分が打てるマスのうち,どこが中割りになるかを意識して打ってきました。
しかし,中割りを知っている相手とオセロをすると,気持ちの良い中割りを中々打つことができません。
これは相手がこちらの中割りとなる手を打てなくしてくることが原因の1つです。
ということで,ここでは,相手に気持ちの良い中割りを打たせないような手を打つことについて説明します。
石を返すためには種石が必要
当たり前ですが,オセロでは相手の石を挟むことで自分の色の石にすることができます。
盤上に既にある自分の石のことを種石(たねいし)と言いますが,この種石を消されると,本来打ちたかったマスに打てなくなります。
相手の石をはさめなくなりますからね。
相手の中割りの手を消す手
一言で相手の中割りの手を消すと言っても,無理やり消すのではなく,なるべく返す石を少なくするような手でなければ意味がありません。
実際にどんな感じなのか,見てもらいましょう。
次の状態で,あなたが白番だとします。
気持ちの良い中割りの手が見当たりません。
ここで仮にあなたが黒だったら,次にどこに打ちたいかを考えます。
この状態で黒番ならf6に打ちたいですよね?
そして黒がf6に打つことができるのはd4に黒石があるからですね。
ということはd4を白石にすることができれば,黒はf6に打てなくなります。
d4の石を白石にすることができる手は,b4,b6,c3,d2の4つです。
このうち,打った後の盤面を想像して黒が打てる場所が少なくなるものを探します。
1つずつ見ていきましょう。
【b4に打った場合】
黒が打てるマスはb7とg2のX(エックス)を除いて7箇所あります。
【b6に打った場合】
黒が打てるマスはb7とg2のX(エックス)を除いて8箇所あります。
【d2に打った場合】
黒が打てるマスは6箇所あります。
黒が打てるマスの個数に着目した場合はd2に打つのが良さそうです。
実際,なるべく内側の石を返すという意味でも,b4やb6はあまり打ちたくないですね。
ということで,ここでは白としてはd2に打つ流れになることが多いです。
では,このまま次の手を見ていきましょう。
黒としてはf6に打ちたいのでd4を黒くする必要があります。
そこでg4に打ってきたとして,白の次の一手を考えましょう。
白としては黒に簡単にf6に打たせるわけにはいきません。
さっきd4の石を白くするための手を考えましたが,その中で使える手はb6しかありませんね。
白b6の手であまりに多くの石が返って,左側が真っ白になるなら微妙ですが,今回はb6で良さそうです。
ここまで来ると,ほとんどがこの流れになると思います。
相手に悪い手を打たせる
オセロにおける良い手とは,基本的には相手の打てるマスを増やさない手です。
オセロでは打つたびに不利になります。
自分が気持ちよく中割りが打てないときは,相手にも気持ちの良い中割りを打たせないことを考えましょう。
そして,それは相手への嫌がらせでもあり,我慢比べでもあります。
「オセロは性格の悪い奴が強い」と言われるのはそういう理由です。
嫌がらせをすることで「相手に悪い手を打たせること」が重要です。
「相手はここに打ちたいのだろう」と思った場合は,その手を消すことを考えることも取り入れていきましょう。
その手が自分にとっての中割りであれば,かなり良い手となります。
相手の中割りを消す練習
それでは,相手の中割りを消す練習をしましょう。
練習問題1
白番です。次の一手を考えて下さい。
分からない場合はヒントを見て下さい。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題2
練習問題1の続きです。黒がg4に打ってきました。
「>>」で手を進めて,次の白の一手を考えて下さい。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題3
白番です。次の一手を考えて下さい。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題4
練習問題3の続きです。黒がe3と打ってきました。
「>>」で手を進めて,白の次の一手を考えて下さい。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
練習問題5
白番です。次の一手を考えて下さい。
正解を見る場合は「>>」で手を進めて下さい。
まとめ
中割りを覚えて実戦練習した人もいると思います。
しかし,強い人とオセロをすると「中割りなんてほとんどできない」という経験をしたのではないでしょうか?
それは今回のように相手の中割りの手を消すように打ってきてるからです。
少しずつで良いので「中割り」と「中割りを消す手」を習得していきましょう。